ご家族が亡くなられてから火葬までの間に行わなければならない手続とは?

大切なご家族が亡くなられた後しばらくの間は、残されたご遺族は深い悲しみの中で、これから何をしたらいいのかわからず、心の整理もついていない状態だと思います。

そのような中でも時間は待ってくれず、役所への届出、葬儀の準備、火葬などご遺体とのお別れの手続きなどしなければならないことが多々あり、それら手続きには期限が定められているものもあります。

今回は、「ご家族が亡くなられてから火葬までの間」にしなければならないことについてご紹介します。

ご家族が亡くなられてから火葬までの間に行うこと

ご家族が亡くなられてから火葬までの間に行うことは、次のとおりです。

  1. 死亡診断書(死体検案書)を交付してもらう
  2. 葬儀社を決めて連絡
  3. 葬儀の喪主を決める
  4. 死亡届を役所に提出
  5. 火葬許可証を交付してもらう
  6. 仏式の場合:1日目(納棺・通夜)
  7. 仏式の場合:2日目(葬儀・告別式・出棺)
  8. 火葬場で火葬
  9. 埋葬許可証を交付してもらう

死亡診断書(死体検案書)の交付

まず最初に必要になるのが、死亡診断書(死体検案書)の手配です。この書類が無いとその後の手続を進めることができませんので、まず最初に死亡診断書(死体検案書)を交付してもらう必要があります。

死亡診断書と死体検案書は、どちらも医師が人の死亡を医学的・法律的に証明する文書のことで、その効力に違いはありません。様式も全く同じで、冒頭のタイトルが「死亡診断書(死体検案書)」になっているので、どちらかを二重線で消すだけの違いです。また、用紙はA3サイズで、左半分が「死亡届」、右半分が「死亡診断書(死体検案書)」という体裁になっています。

死亡診断書と死体検案書の違いは、次のとおりですが、これは担当した医師の方で状況に合わせて書類を作成しますので、遺族の方が特に気にする必要はありません。

  • 「死亡診断書」とは、医師が生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合に交付される書類。
  • 「死体検案書」とは、上記以外の場合(生前に医師の診療を受けていなかった場合や、生前に診療を受けていたのとは異なる傷病で死亡した場合、死亡した状態で発見され死因が不明な場合など)に交付される書類。

注意すべきことは、死亡診断書(死体検案書)が交付されたら、そのコピーを複数取っておくことです。原本はその後に役所に提出する必要がありますが、後々の手続でコピーが必要になることがありますので、コピーを忘れずに取っておいてください。

葬儀社を決めて連絡する

大切な方が終末期を迎えたころには、ご家族の方も辛いとは思いますが、葬儀社の資料を取り寄せるなどして検討を始めた方がよろしいかと思います。亡くなられたあとは時間もほとんどありませんので、よくわからず依頼したものの、頼んだ葬儀社の請求額がほかの業者と比べて倍近い金額だったなど、後々トラブルになることもあります。故人を安らかにお送りしたい中で、そのようなトラブルで嫌な思いをされるのは是非とも避けたいところです。

代表的な葬儀社としては、以下のようなものがあります。葬儀社を決める際には必ず事前に見積書を発行してもらい、手続の内容と金額を確認するようにしてください。後になってから「そのサービスは別料金になります」と言われて予期せぬ金額を請求されないように気を付ける必要があります。

  • 冠婚葬祭互助会…毎月一定の掛け金を積み立てる(前払いする)ことで、葬儀などの際に優遇価格でサービスが利用できるシステムです。故人や家族が加入しているか確認してみてください。
  • 組合…生活協同組合(生協)や農業協同組合(JA)。生協のサービスは基本的に組合員しか利用できませんが、JAの方は組合員以外でも利用することができます。
  • 葬儀専門業者…サービス内容も価格も業者によりそれぞれ異なります。
  • 病院の紹介…提携の葬儀社を紹介してくれる病院もありますが、こちらを選択される時点で、他社と比較検討する時間的余裕はほとんどない状態だと思われます。

葬儀社が決まりましたら、手続きを依頼する葬儀社に連絡してください。
実のことを言いますと、葬儀社は葬儀のことはもちろん、その後の役所への届出などの手続についても数多くこなしていますので、その後の手続は葬儀社がほとんど取り仕切ってやってくれます。遺族の方は、葬儀社に手続きをほぼすべてお任せして、葬儀社の案内に従って行動していれば大丈夫です。何か分からないことがあれば、葬儀社の方に聞けば教えてくれますので心配する必要はありません。

ただし、葬儀社の方が代わりに手続きしてくれるとしても、どのような手続きが必要かについて遺族の方は知っておく必要があると思います。後で葬儀社から費用を請求されたときに、手続きの内容がまったく分かっていなければ、その内容を確認することができないからです。

喪主を決める

誰が喪主になるかについて法律上の決まりはありません。故人に最も近しい人(例えば、配偶者や子)がなることが一般的です。

喪主には、葬儀全体を取り仕切る遺族の代表者としての役割があります。具体的には、弔問客や僧侶への対応、葬儀社への費用の支払いなどです。喪主になる方も深い悲しみの中で手続きをしなくてはいけませんので、遺族全員で協力して葬儀を執り行うことがとても重要です。また、葬儀が終わった後の初七日法要、四十九日法要、一周忌、三回忌などの法要を取り仕切ることも喪主の役割になります。

喪主が決まりましたら、葬儀社と葬儀の日時・場所などについて打ち合わせを行います。葬儀の内容が決まりましたら、親族、故人の友人、故人及び残された家族の仕事の関係者、ご近所の方などに連絡します。

死亡届を役所に提出する

死亡の事実を知った日から7日以内に「死亡届」提出します。提出先は「故人の本籍地」「死亡した場所」「届出人の所在地」のいずれかの市区町村役場になります。原則として24時間365日いつでも提出が可能で、役所の「夜間休日受付窓口」などで受け付けています。提出が遅れると5万円以下の過料の規定がありますのでご注意ください。

ただし、次の「火葬許可証」を同じ窓口で交付してもらう必要がありますが、火葬許可書の発行は夜間休日には対応しておらず、翌開庁日以降の交付になる自治体がほとんどですので、1回の手続で済むように、死亡届は役所が開庁している時間帯に提出することをお勧めします。

提出できる方は、親族、同居人、後見人、家主などになりますが、葬儀社の方が代行して手続きしてくれることが一般的ですので、葬儀社の方に確認してみてください。

火葬許可証を交付してもらう

死亡届の提出と同時に、「死体火葬許可申請書」を提出して、火葬許可証を発行してもらいます。火葬許可証の原本を火葬場に提出しないと火葬ができませんので、葬儀が終わるまでに必ず取得しておく必要がある書類になります。

火葬は死後24時間を経過しないと行うことができません。通常の仏式の葬儀(仏教の伝統的な形式による葬儀)の日程であれば気にする必要はありませんが、通夜を省略して告別式のみ行う「1日葬」や、通夜・告別式などの葬儀を一切行わず火葬のみを行う「直葬」などの場合には気を付けなければなりません。

また「友を引く」(故人が友人をあの世へ連れて行く)として、昔から「友引」の葬儀は縁起が悪いと考える風習があります。そのため、友引の日は火葬場が休みのことが多いので、葬儀の日程を決める際には注意する必要があります。

死亡届の提出と同じように、火葬許可証も葬儀社の方が代行して手続きしてくれることが一般的ですので、葬儀社の方に確認してみてください。

葬儀を執り行う

仏式の葬儀では、1日目に「納棺」「通夜」、その翌日に「葬儀・告別式」「出棺」「火葬」という流れが一般的です。

最近では、葬儀の形式も多様化していますので、あまり細かいことにこだわる必要はないのかもしれません。もちろん、宗派によっては形式や作法が決まっていることもありますので、故人の方が生前に希望されていた内容やご遺族の希望なども葬儀社に伝えたうえで検討してはいかがでしょうか。あまりにも奇抜な形式で参列者が戸惑ってしまうようなものは避けた方がいいと思いますが、大切なのは故人を安らかにお送りする気持ちだと思います。

火葬する

葬儀・告別式が終わったあとは、ご遺体を葬儀場から出棺して火葬場へ向かいます。この際に、喪主から集まっていただいた皆様に一言お礼の言葉を述べます。

火葬の手配(日時の連絡など)についても、葬儀社の方が手続きしてくれることが一般的ですので、葬儀社の方に確認してみてください。

火葬場に着いたら、火葬場の係りの方に火葬許可証の原本を提出します。

火葬場には家族や親族などの身内や故人と特に親しかった方だけが集まりますので、そこで故人と最後のお別れをします。

埋葬許可証を交付してもらう

ご遺体の火葬が終わると、火葬場から「埋葬許可証」が交付されます。

火葬後は集まった方々が拾骨を行います。骨壺に入れられた遺骨は自宅に持ち帰り、納骨(遺骨をお墓に納めること)までの間は遺族にとって心の傷を癒す時間となります。

仏式の場合、四十九日の法要の頃に納骨をすることが一般的です。特にいつまでという決まりはありませんが、遅くとも1周忌の頃までに納骨することがほとんどだと思います。

納骨の際に、墓地や納骨堂から埋葬許可証の提出を求められますので、それまでは埋葬許可証を大切に保管しておく必要があります。


ご家族が亡くなられてから火葬までの間で、必ず行わなければならない手続は上記のとおりです。深い悲しみの中で、いろいろと大変だとは思いますが、多くのことは葬儀社の方が手配してくれますのでご安心ください。